生産管理・
生産技術
夢を乗せて
2012年 入社/工学研究科 化学工学専攻 修了
入社理由
スケールに圧倒された
学生時代は化学工学系の学科に所属し、研究室では微粒子分級性能向上のための分級装置の開発および流体シミュレーションの研究を行っていました。そこで学んだことを最大限に生かしたいと考え、大きな設備の設計や運転に携われるメーカーを中心に就職活動を行いました。数あるメーカーの中でMUCCを選んだ理由は、工場見学でセメントプラントのスケール感に圧倒されたことや、社員との交流会で会社の雰囲気の良さを感じられたためです。
仕事内容
バイオマス燃料
私が所属している部署では、微粉炭火力発電所において、MUCCトレファイドペレット®(以下、ブラックペレット)を製造しています。ブラックペレットとは、脱炭素を目的に、石炭の代替として利用されるバイオマス燃料です。私はそのプラントを建設するためのマテリアル・ヒートバランスをはじめ、主要機器のサイジングなどのプロセス設計、そして工場建設および試運転に携わってきました。現在は運転管理を担当しており、トラブル改善や製造コストの削減に取り組んでいます。現在、ブラックペレット増産のための新規プラント建設も検討しており、これまで培った技術を生かしたプロセス設計も担当しています。
仕事のやりがいや難しさ
巨大設備に向き合う
自身で設計した大型の装置を動かせることに大きなやりがいを感じます。ブラックペレット製造設備で設計した主要設備の大きさは長手方向におよそ40メートル。学生時代ではまず取り扱うことのできない規模です。だからこそ大変な場面もありますが、就職活動当時の私が考えていた「大型の設備の設計や運転に携わりたい」という思いを叶えることができています。今後は、現行プラントにおける過去のトラブル事例や運転班のリアルな意見を、次の設備設計に反映していきたいです。そして理想的なプラントを目指し、納得いくまで極めていきたいと考えています。
印象的なエピソード
成長できる
現在担当しているプラントにおいて、設計時に想定していた生産能力を出すことができました。そのときの嬉しさは今でも忘れられません。設計段階では、さまざまな運転条件を想定したケーススタディをこれでもかというくらい数多く行いました。やがて設備が思い描いた通りに動いたときは、言葉に表せないくらい感動しました。
設計段階で想定できていなかったトラブルも多々発生し、限られた時間の中で原因の究明と対策を進めることに苦労しました。それでも関係スタッフで知恵を絞りながら協議することで、一つずつ解決していきました。課題を解決するたびにスキルアップできることが、今の仕事の醍醐味だと感じています。
バイオマス発電とCCS技術を融合させることで、発電すればするほどCO2を削減できる電気をつくりたいです。バイオマス発電は、燃料の燃焼でCO2が発生するものの、植物の光合成によるCO2吸収で相殺されるため、カーボンニュートラルと定義されています。そのため、発電時に発生するCO2を地下貯留する技術であるCCS技術を融合させることでCO2を削減することができると考えます。日本中で使用しているあらゆる電気をこの方法でつくっていくことができれば、地球温暖化防止に貢献でき、より安全な暮らしを実現できるはずです。
ある1日のスケジュール
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運転状況の確認
工場のトラブル発生状況や製造実績などの運転状況の確認を行います。 -
運転データの整理
メールを確認した後、前日の運転データ整理を行います。 -
トラブル対応策の協議
工場の機械・計装電気担当者にトラブル発生状況を共有し、対応策について協議します。 -
昼食
お昼休憩です。職場で注文したお弁当を自分のデスクで食べています。 -
設計に関する打ち合わせ
新規プラント建設に向け、機械・計装電気技術者と設計に関する打ち合わせを行います。 -
退社
繁忙期は遅くなることもありますが、効率的に業務を進めるように心がけています。