設備設計・
設備管理
技術部 スマートファクトリー推進グループ
2013年 入社/工学研究科 電気電子情報工学科 修了
入社理由
「地域に根付いた企業」「大規模な工場を持つ企業」──。就職活動で重視していた二つの軸です。私は山口県出身のため、山口・福岡県に根付いた企業であるMUCCが第一希望でした。MUCCは2021年に設立された新会社ですが、元々地域とともに発展してきた歴史ある企業。自家発電設備を含む国内最大級の設備を有していることにも魅力を感じました。学生時代は電力会社と共同研究をしており、発電設備に興味を持っていましたが、発電設備以外にも幅広い設備を扱う仕事に就きたいと思い、設備管理の業務を希望しました。
仕事内容
私が所属する生産課(設備管理)では、巡視・点検・補修など設備の日常保全をはじめ、故障対応や設備更新を担当しています。機械・電気担当合わせて37名でセメント設備、自家発電設備を維持・管理しており、その中で私は「電気」を担当しています。電気は、工場内の数千台の機器を動かす動力。毎日当たり前のように各設備に送電されていますが、それは受電設備をはじめとする数多くの電気設備が正常に稼働しているからこそ成り立ちます。それらの設備を適切に維持・管理し、「当たり前」を実現することが私のミッションです。
スマートファクトリー推進グループの業務も兼務しています。伊佐セメント工場におけるDX推進の役割を担っており、業務の省力化や効率改善を進めています。具体的には将来の工場のありたい姿を描きながら、そこに向けて何が必要なのかを検討しています。直近では点検業務省力化および設備監視強化のために「無線振動センサ」導入を進めています。
仕事のやりがいや難しさ
私の仕事は設備の設計段階から、実際に設備が安定稼働するまで一貫して担当します。設備稼働までは、メーカーの設計者と議論を交わしたり、多くの工事協力会社の方と調整して工事を進めたりと大変なことも多いですが、工事が完工して設備が完成したときは、何ものにも代えがたい達成感があります。また、自分で立案・実行した設備更新計画がトラブル低減につながり、工場の安定操業や設備の安全運転に寄与していくことにやりがいを感じます。メーカーの方など、仕事を通してさまざまな社外関係者とも交流があり、人脈を広げて次の仕事に生かしていけることも、この仕事の魅力だと思います。
印象的なエピソード
ある設備工事において、判断に迷う大きな課題にぶつかったことがあります。どう対応するべきか悩んでいたところ、上司からこう言われました。「責任は俺が取るから、自分が思うようにやっていいよ」と。心が一気に軽くなりました。そこまで言ってくれた上司のためにも失敗する訳にはいきません。解決方法を模索し、何とか解決することができました。当時は自分のことで精一杯で深く考えませんでしたが、管理職になった今思い返すと、あの言葉は中々言えるものではないと思います。MUCCの「社員の意志を尊重する文化」を感じたとともに、私もあのときの上司のように、部下の背中を押せる管理職になりたいと思いました。
DXを推進してスマートファクトリーを実現させたいです。スマートファクトリーでは工場内にドローンやロボットが多数配置され、巡視や点検を行います。点検結果はリアルタイムで管理者に共有され、異常があればAIが異常内容に応じた最適な補修方法を提案してくれます。また、工場の全設備はセンサで管理されており、AIに学習させることで異常を早期に発見できます。さらには、デジタルツインやメタバースの技術を活用し、工場を再現した仮想空間をつくることでシミュレーション技術は格段に発展し、生産の最適化や故障の予知など業務の効率化が進みます。そんな未来を夢見ながら、一つずつできることを実現していきたいと思っています。
ある1日のスケジュール
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申し送り会議
ラジオ体操後、申し送り会議が始まります。運転日誌をもとに関係者でミーティングをして前日の運転情報や懸念事項を共有します。設備管理では設備の補修タイミングを調整することが重要であり、申し送り会議の中で作業計画を立てていきます。 -
計画検討
関係者が集まり、今後の補修計画や設備更新計画について検討します。設備管理には予防保全(設備故障を防ぐための保全)と事後保全(設備故障後の保全)があり、予防保全でトラブルなく設備を安定稼働させることが理想です。そのためにも設備の状態を正確に把握し、適切なタイミングで補修・更新をしていくことが重要となるので、日頃から情報共有を大切にしています。 -
昼休憩
お弁当を食べてから、体を動かしたり、仮眠を取ったり自由に過ごしています。 -
スマートファクトリー推進グループの会議
スマートファクトリー推進グループでのテレビ会議を週に1回実施しています。宇部セメント工場、伊佐セメント工場、九州工場の3拠点をつないで案件進捗などを共有しています。 -
退社
工場ごとに少し時間は異なりますが、伊佐セメント工場では8:00~16:45が定時となります。日頃から業務効率化を意識し、定時退社できるように集中して業務に取り組んでいます。