物流

最大生産を実現する
2015年 入社/法学部 政治学科 卒
入社理由
モノづくりの根幹を支えたいという思いから、素材メーカーに関心がありました。また、祖父が工務店を営んでいて馴染みがあったため建築関係にも興味がありました。子どもの頃はよく建築現場に行きました。働いている祖父を見て、人々の生活を支えている実感が湧きました。就職活動では「社会を支えるメーカー」を軸に取り組み、そしてMUCCに出会いました。セメント産業が循環型社会に貢献していること、その規模が最終処分場の寿命に大きく影響することなどを説明会で知り、強く感銘を受けたのでMUCCを志望しました。

仕事内容
私の所属する業務課は、工場の入口と出口を担っていると言えます。セメントを製造するために必要な原料の搬入・輸入(=入口)と、販売するセメントの出荷・輸出(=出口)を管理しているからです。私は2つの工場(苅田第一地区・苅田第二地区)において係長という立場でそれぞれのチームを取りまとめながら、苅田第一地区における出荷業務の実務責任者として、日々業務を行っています。
製造されたセメントは、国内の場合、全国に80カ所ある中継基地に船舶で輸送されます。そして、中継基地からトラックで生コン会社や建築会社などのお客様に届けられます。一方で、輸出の場合、工場から直接シンガポールやオーストラリアなどのお客様に船で輸送します。私が担当する出荷業務は、その中でも工場から船にセメントを積み込む部分となります。

仕事のやりがいや難しさ
絶え間ない調整の上で、最適な出荷を実現したときにやりがいを感じます。九州工場苅田第一地区は、日本最大のセメント生産能力を誇ります。しかし貯蔵能力に限界があるため、出荷が滞ると製造できません。また、国内の中継基地も安定した供給を行わないと在庫がなくなり販売停止になってしまいます。重要な役割を担う「出荷」に携わる醍醐味を感じる日々です。
責任があるからこそ、大変なこともあります。例えば、お客様の使用量の変化に伴い、出荷数量が変動することです。また、製造数量もトラブルや原料事情により変動し、さらには輸出や原料の輸入も関連して船にセメントを積み込む順番や、製造品種の優先順位を決めるため、多くの部署と調整が必要になります。そこで失敗すると製品の輸出、原料の輸入にも影響が出て、数千万円〜億円単位の損失が発生する可能性があります。複数の視点から先読みし、最適な出荷ができるように努めています。

印象的なエピソード
入社1、2年目の頃も、立場こそ違いますが今と同じ出荷業務に携わっていました。当時、先輩にこう言われました。「誰かに言われたことを他の人に伝えるだけの伝書鳩になってはいけない」。しかし、いま一つ腑に落ちていない自分がいました。本社の国内物流や輸出部署と、工場の製造部署をつなぐのが出荷部署の役割。ある程度伝書鳩になるのは仕方がないのではないか、と。
3年目で本社に異動となり、それ以降本社の営業や国内物流という工場の相手方を経験した上で、再び同じ出荷業務に従事した今だからこそ、物事を主体的に判断することの大切さを実感しました。たとえば国内の物流部署や輸出部署から製造計画を変更してほしいと要請を受けたとき、それをただ製造部署に伝えるのではなく、自身が所属する工場出荷部門で何とか調整するべく議論し、最適解を見つけます。このように仕事を右から左にただ流すだけではなく、自部署で何かできることはないか議論をしたり、日々研鑽して知識を身につけたりしながら、会社全体で最善の対応を見つけ出すことの重要性を学びました。


いかなる場所であっても、全自動で作業するロボットを導入したいです。現在、高温の場所での作業は熱中症リスクがあるため、対策はもちろんのこと人員増加や作業時間短縮などで対応しています。ロボットが稼働できれば、熱中症リスクもなく短時間で作業が完了します。また、粉塵が舞って人間が立ち入れない場所でも、ロボットならすぐに対応できます。加えて、ロボットがセメント製造における一部の操業をできるようになれば、24時間365日稼働している工場でのシフトを効率よくできるかもしれません。
ある1日のスケジュール
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出社
前日の出荷実績や現場からの申し送り事項を確認します。また、製造実績を確認して、原料の受け入れや製品の出荷への影響を判断します。 -
課内ミーティング
業務係で日次報告をします。毎日活発な議論となっています。 -
資料作成
出荷費の予算および実績の比較に関して経理課から問い合わせを受け、資料を作成します。 -
現場パトロール
出荷現場に赴き、現場作業員と現在の状況を確認します。不安全な箇所や行動がないかも見て回ります。 -
昼食
工場の食堂では格安の値段でしっかり食事がとれます。 -
オンライン会議
本社の国内物流・輸出・生産部署、工場の製造部署と会議を開き、翌月の出荷計画について打ち合わせを行います。 -
苅田第二地区へ移動
兼務している苅田第二地区に移動して、係長として諸案件の確認や承認を行います。 -
退社
退社します。トラブル対応で遅くなる日もあるので、定時で帰る日を意識的につくりメリハリをつけています。
休日の過ごし方
