資源・鉱山
すべてがはじまる
2016年 入社/都市環境工学科(土質力学) 卒
入社理由
在学時に参加したMUCCのインターンシップで、初めて東谷鉱山を訪れました。学生時代の専攻は資源分野というよりは土木分野だったため、今まで見たことのない鉱山を目の当たりしたとき、日本にもこういうスケールの大きい仕事があるのかと興味を持ち始めました。
その後、就職活動にあたってさまざまな業種を見ていましたが、東谷鉱山でのインターンシップ経験が自分の中で強く印象に残っていました。また面接などを通じて出会った社員の方々は、ベテランも若手も気さくな雰囲気で会話がはずむ方ばかりで、自分もこんな人たちと一緒に働いてみたいと思い、入社を決めました。
仕事内容
東谷鉱山のミッションは石灰石の供給です。その石灰石が九州工場苅田第一地区で生産されるセメントや砕砂といった製品の主原料になります。私は東谷鉱山における石灰石の採掘作業を行う部署に所属しています。主な役割は採掘管理と環境管理です。
採掘管理においては、石灰石品位の安定を目指します。実は一口に「石灰石鉱山」といっても目に見えるものすべてが石灰石ではありません。現場を見て、石の状態を確認し、現場の方たちとコミュニケーションを取りながら日々奮闘しています。また石灰石の採掘では、「発破」と呼ばれる爆薬を用いた石の粉砕作業を行います。環境管理においては、発破によって生じる騒音や振動といった環境影響の抑制や、採掘作業時に発生する粉じん抑制に向けて作業方法や設備の改善を行っています。
仕事のやりがいや難しさ
自分で計画を立て、計画通りに採掘が進み、現場がより良くなっていくことにやりがいを感じます。一方で、計画と現場側が対応可能な作業をすり合わせ、共通認識を持たせることに難しさを感じます。計画通りに進めるためには現場作業員とのコミュニケーションが大切です。現場作業員の方たちは自分の親より上の年代の人もいます。入社したての頃は正直戸惑いましたが、臆することなく現場をより良くしたい気持ちを伝えれば、ちゃんと応えてくれる情熱的な人ばかり。そんな人たちと一緒に働く日々は刺激に満ちていますし、自分の成長にもつながっていると感じています。
印象的なエピソード
2018年7月に起きた西日本豪雨。当時の現場状況はこれまでの仕事の中で特に印象に残っています。朝の出勤時は少し雨が多く降っているなという程度でしたが、作業員が現場に出て行った後、200mm以上の雨が降り、現場のいたるところが水たまりになりました。それにより重機が入れず採掘できない状況に……。この経験から切羽および立坑のレベル管理の大切さを痛感しました。現在は採掘進捗に合わせて測量し、一定のレベルを維持することで降雨時の影響を低減させています。
鉱山採掘作業の全自動化を実現したいと思っています。現在、社会問題として少子高齢化が顕在化しており、今後の人員確保が困難になるかもしれません。重機作業の全自動化ができれば、その問題に対応できるはずです。ホイルローダーからダンプトラックへの積み込み作業や、ダンプトラックの積み込み場所から立坑投入の往復は繰り返し作業なので、採掘予定場所と投石量を設定してプログラムを作成することで運用可能になると思っています。
ある1日のスケジュール
-
いざ、鉱山へ
出社後、山の上にある現場事務所で7:10から行うミーティングに向けて移動します。ミーティングまでに前日の送鉱量や設備稼働状況を見て、一日の作業内容について現場作業責任者と確認します。 -
現場作業員とのミーティング
現場作業員との全体ミーティングを行い、作業における注意点や工事予定を共有しています。現場作業員とのミーティング後は、関係各所への報告のため資料の作成やメール送付を行います。 -
重機稼働状況を確認
社内ミーティングを行い、当日の現場の作業について共有します。その後、現場環境改善に向けて新設備導入の検討や重機稼働状況について調査・検討を行います。 -
和気あいあいなランチタイム
お昼休みです。午後からの現場巡視にいくために現場事務所で食べることが多いです。隙間時間で現場作業員の人たちとのコミュニケーションも楽しんでいます。和気あいあいとした雰囲気です。 -
発破
発破作業のため、発破状況を確認。その後、現場ミーティングを実施します。作業開始前の現場巡視も行います。 -
翌日の作業に向けて
現場作業責任者と翌日の作業予定について打ち合わせます。現場からの要望などについては、このときにヒアリングします。 -
下山
隣接した他社鉱山とのミーティングを行います。別々の会社が同じ鉱山で作業を行っているため、翌日の作業内容を双方確認し、保安の確保に努めます。現場での業務終了後、下山して帰宅します。