健康経営

健康経営の取り組み
2022年に発足した当社は、発足時に「MUCCグループ環境安全衛生基本方針」を定め、働く人の安全と健康を全てに最優先させ、安全衛生水準の向上とワークライフバランスの推進により、心身ともに健康で明るく働きやすい職場づくりに努めてきました。
この基本方針に基づき、2024年に健康経営の取り組みを開始し、健康管理を経営課題としてとらえさまざまな健康施策に戦略的に取り組むことで、従業員が心身ともに健康で生きがいや幸福感を実感(Well-being)できる職場づくりを進めています。
健康経営宣言
UBE三菱セメントは、MUCCグループ環境安全基本方針に基づき、健康経営を展開します。
健康管理を経営課題としてとらえ、戦略的に取り組んでいくことで、従業員が心身ともに健康で生きがいや幸福感を実感(Well-being)できる職場づくりを目指します。
MUCCグループ環境安全衛生基本方針
私たちは、働く人の安全と健康を全てに最優先させ、安全衛生水準の向上とワークライフバランスの推進により、心身ともに健康で明るく働きやすい職場づくりに努めます。
また、私たちは、国際社会・地域社会の一員として地球環境保全と環境汚染防止に取り組み続けます。
代表取締役社長 小山 誠
健康経営推進体制

当社は東京に本社を置き、石灰石の鉱山付近にある工場および全国の支店・営業所からなります。従業員をフォローできる健康経営推進体制とともに産業保健体制を整えています。
健康保険組合とも、連絡会を開催し、従業員およびその家族に向けた健康施策の推進などコラボヘルスに取り組んでいます。
戦略マップ

「健康経営で解決したい経営上の課題」とそれに向けた、健康投資の内容、効果を、戦略マップにまとめました。
健康経営の各種取り組みについて
項目 | 取り組み内容 |
---|---|
ヘルスリテラシー対策 | 従業員の自律的な健康管理や健康意識の啓発、職場の健康文化を育てていくために、全ての拠点に健康測定器具を設置し、全従業員でラジオ体操に取り組んでいます。また、健康増進室より、ヘルスケア通信を発信しています。健康経営における健康施策の意義の周知による従業員への浸透を目的とするだけでなく、健康に配慮した飲酒に関するガイドラインなどの生活習慣・歯科健診や女性がん検診などのがん対策、子宮頸がんワクチンのキャッチアップ接種などの疾病予防対策など、従業員やその家族にとって大切な内容を提供しています。安全衛生委員会やイントラや掲示板を活用し、従業員一人ひとりに情報が届くように工夫しています。 また、健康増進アプリ「Kencom」を活用し、従業員が健康診断結果や将来の脳心疾患リスクをスマートフォン等から確認でき、必要なライフ・健康情報が入手できるようにしています。アプリ内でウォーキングイベントや健康習慣に取り組むイベントも開催され、社内のコミュニケーションのきっかけとなっています。 |
疾病予防対策 | 健康診断の実施100%を目標に受診者管理を実施しています。健康診断では、健康保険組合と連携し、がん検診を実施しています。また、女性がん検診を実質無料で受けられるようにしています。健康診断後は、全国の産業保健スタッフで二次検査受診勧奨や保健指導を実施しています。 当社では、従業員の健康状態を確認する指標として、健康習慣者の割合や有所見者の割合、私傷病による休業日数の把握を実施しています。当社の発足年である2022年は、高血圧や糖尿病であるが医療機関で適切に治療がなされていない従業員が散見されている状況で、拠点毎の安全衛生管理体制の中で受診勧奨など事後措置に注力してきました。2024年からは、全社脳心疾患対策として①高血圧を放置しないこと②運動習慣者を増加させることを重要課題とし、家庭血圧測定やウォーキングイベントを開始しました。健康経営の文脈でこれらの施策に取り組み、有所見者の低減や脳心疾患の発症者のさらなる減少に力をいれていきます。 |
メンタルヘルス対策 | 当社が発足した2022年から新規メンタル不調者ゼロを目標に、メンタルヘルス対策にもっとも力を入れています。社内の産業保健スタッフへの相談はもちろん、外部EAP機関による相談窓口を設置し、従業員が安心して職場やプライベートの相談ができ、心の健康や仕事への影響が大きくならないように活用を進めています。また、復職支援プログラムを整え、休務者用および職制・人事用の手引きを作成し、休務者が安心して治療に専念し、職場復帰後に活躍できるように休業開始時期よりケアをしています。 ストレスチェックは、「新職場ストレス度調査」でワークエンゲージメントや職場資源を測定するとともに、心理的安全性がある職場かなど、職場風土に関する項目を確認するようにしています。組織診断結果は、研修動画とともに管理監督者に返却し、拠点長の支援の下、職場ごとに従業員の意見を取り入れながら職場改善活動に取り組んでいます。2023年よりラインケア研修を開始し、より働きやすい職場風土づくりを進めています。 職場でのボーリングやゴルフ、バーベキューなどの行事を開催し、運動や職場のコミュニケーションの機会を大切にしています。 |
タバコ対策 | 受動喫煙対策と禁煙対策を当社の「タバコ対策」とし、2023年度から取り組んでいます。 法令に基づく受動喫煙対策にとどまらず、労働時間中や会社の行事等の際には、すべての従業員にとって受動喫煙がなくなるよう、タバコ対策ガイドラインを策定し、2028年度末までに「労働時間内受動喫煙ゼロ」を目指すこととしています。 また、社内の統計から、どの年代でも血圧や脂質の有所見者率が、非喫煙者のほうが低いことや、喫煙者の約半数が、禁煙に関心があることが判明しましたので、健康保険組合と共同で「オンライン禁煙」を進め、喫煙率を低減させることを目指しています。 |
ワークライフバランスの 推進 |
従業員一人ひとりが健やかで豊かな会社生活を送れるように、仕事とプライベートを両立する職場づくりを推進しています。 長時間労働は心身の健康に影響を及ぼす可能性があるため、従業員の労働時間の管理体制を強化しています。時間外労働削減と年次有給休暇取得率向上に関して目標を設定することで、総労働時間削減に努めています。 また、結婚・出産・育児・介護・私傷病といったライフイベント等を想定した休暇制度を整備しており、いざというときのセイフティーネットになるため、従業員は安心して働くことができます。最近では男性の育児休業取得者も増えており、性別問わず多くの人が仕事と私生活の両方を充実させています。 さらに、テレワークやフレックスタイム制度などの柔軟な働き方を取り入れ、従業員がライフスタイルに合わせた働き方を選択できる環境を整えています。 |
各種指標
分類 | 項目 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | |
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実績 | 実績 | 実績 | |||
健康目標の最終的な 目標指標 |
主観的健康観 | 「自分自身は健康だと感じていますか」にどちらでもないを含む5段階で回答。非常に健康だ・健康な方だと回答した者の割合。(2023年度は健康だ・やや健康だと回答した者の割合であり若干異なる。) | --- | 63.0% | 55.6% |
ワークエンゲージメントの向上 | ストレスチェックの質問項目で、ワークエンゲージメントと職場の一体感から算出されるいきいき度とワークエンゲージメントの平均値で評価している。 | 99/ 2.42 |
104/ 2.47 |
104/ 2.47 |
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プレゼンティーズムの低減 | 「病気やケガがない時に発揮できる仕事の出来を100%として、過去4週間の自身の仕事の評価をしてください。」に1%、10%~100%まで10%刻みで仕事の出来を回答してもらい、平均を算出。 | --- | 77.6% | 77.2% | |
アブセンティーズムの低減 | ストレスチェックに合わせて従業員にアンケート調査を実施。「昨年1年間に、自分の病気で何日仕事を休みましたか」について、日数(11日以上は一部読み替え)を回答してもらい、休んだ日数の平均を算出。 | --- | --- | 3.3日 |
分類 | 項目 | 2022年度 | 2023年度 | |
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実績 | 実績 | |||
従業員等の意識変容・ 行動変容に関する指標 |
定期健康診断の 有所見者率の低減 (40歳未満も含む) |
高リスク者(収縮期血圧160mmHg以上または拡張期血圧100mmHg以上またはHbA1c7.0%以上) | 5.2% | 5.3% |
明らかな肥満者(BMI 27以上) | 15.2% | 15.5% | ||
肥満者(BMI 25以上27未満) | 14.8% | 14.0% | ||
血圧有所見者(収縮期血圧140mmHg以上または拡張期血圧90mmHg以上) | 16.6% | 14.1% | ||
脂質有所見者(LDLchol 140mg/dl以上またはHDLchol 40mg/dl未満 または中性脂肪300mg/dl以上) | 31.7% | 27.7% | ||
血糖有所見者(HbA1c 6.5%以上) | 4.0% | 3.9% | ||
健康習慣者率 | 適正体重者(BMI 18.5以上25未満) | 65.4% | 65.8% | |
節酒習慣者(時々・毎日の飲酒頻度で1日当たり2合以上) | 81.6% | 81.1% | ||
運動習慣者(週に2回以上、1回当たり30分以上の運動) | 32.2% | 31.8% | ||
朝食習慣者(朝食なし週3回未満) | 72.3% | 71.7% | ||
間食少食者(間食習慣がいつもでない) | 85.3% | 86.0% | ||
睡眠満足者(睡眠で休養が十分とれている) | 70.1% | 71.8% | ||
禁煙習慣者(タバコを吸っていない、やめた) | 75.5% | 75.3% | ||
高ストレス者率の低減 | ストレスチェックにおける高ストレス者 | 8.7% | 7.3% | |
いきいき職場率の増加 | 総合健康リスク100以下かつ、いきいき度100以上 | --- | 63.8% | |
疲弊職場率の低下 | 総合健康リスク101以上かつ、いきいき度100未満 | --- | 10.0% | |
ワークライフ バランス 満足者率の向上 |
「『仕事』と『仕事以外の生活』の時間配分に満足していますか」について、どちらでもないを含む5段階で回答。満足、やや満足と回答したもの | --- | 53.0% |
分類 | 項目 | 2022年度 | 2023年度 |
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実績 | 実績 | ||
健康投資施策の 取組状況に関する指標 |
定期健康診断の受診者率 | --- | 99.8% |
保健指導の実施率 | --- | 75.5% | |
ストレスチェック受検率 | 100.0% | 99.9% | |
ウォーキングイベント参加率 | --- | 20.0% | |
総労働時間 | 1,942時間 | 1,906時間 | |
超過労働時間 | 18.4時間/月 | 17.3時間/月 | |
有給休暇取得率 | 78% | 85% |