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Förderpreis Beton Central Europe 2024にて 第2位を受賞~1,800mの深海でばく露したセメント系硬化体の劣化に関する研究が評価~

2024年12月5日

このたび、UBE三菱セメント株式会社(本社:東京都千代田区、社長:小山誠、以下「当社」)の従業員が、Förderpreis Beton Central Europe 2024で2位に選定され、2024年10月24日にベルリンで開催された授賞式にて表彰を受けました。

この賞は、ドイツ・チェコ・ポーランドで建設材料やコンクリート構造物に関する研究活動を行う若手研究者を対象に2年に1度開催されるもので、欧州では若手研究者の登竜門として知られています。当社従業員は、派遣先のフライベルク工科大学で執筆した博士論文において、その研究の独自性と数多くの国際学会での発表や国際誌への論文投稿について高い評価を受けました。

【受賞概要】
・業績名:【Ph.D.論文】Study on the durability of cementitious materials under deep-sea condition
・受賞者:小林 真理(UBE三菱セメント株式会社 研究所 セメント研究室 セメントグループ)
・背景、受賞内容:
小林研究員は、2019年~2021年の間、当時宇部興産株式会社(現:UBE三菱セメント)から研究生としてフライベルク工科大学(ドイツ・ザクセン州)に派遣され、従来セメントが使用されていなかった場所でのセメント系材料の利用を目的に、深海といった低温・高圧の特殊条件下でのセメント硬化体の耐久性に関する研究に取り組んできました。深度約1,800mの深海にセメント硬化体をばく露して、その劣化メカニズムを調査するという世界初の試みにより、セメント硬化体の劣化機構を解明しました。この研究成果は、博士論文“Study on the durability of cementitious materials under deep-sea condition”としてまとめられ、2023年12月に同大学でPh. D.を取得しています。

本研究は、当社でも継続して研究を続けており、世界的に海洋開発が進む中、深海という特殊な極限環境におけるセメント系材料の新たな活用可能性を切り拓くとともに、海洋インフラの建設技術の確立に向けた貢献が期待されます。

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ベルリンでの授賞式に参加する小林研究員(左から3番目)

当社は成長が期待できる海外事業の推進に取り組んでおり、海外でも通用する研究者の存在は非常に重要になります。このたび、当社に在籍する若手研究者がこのような賞を受賞したことは大変喜ばしく、今後セメント業界のさらなる発展に貢献する活躍が期待されます。当社では、海外研修の機会提供等を通して、引き続き国内外で活躍できる人材の育成に努めてまいります。

【関連論文】

(1) Mari Kobayashi, Keisuke Takahashi, Yuichiro Kawabata, “Physicochemical properties of the Portland cement-based mortar exposed to deep seafloor conditions at a depth of 1680 m, ” Cement and Concrete Research 142 (2021), 106335

(2) Mari Kobayashi, Keisuke Takahashi, Yuichiro Kawabata, Thomas Bier, “Physicochemical properties of Portland cement/calcium aluminate cement/calcium sulfate ternary binder exposed to long-term deep-sea conditions, ”Materials and Structures 55 (2022), 182

(3) Mari Kobayashi, Keisuke Takahashi, Yuichiro Kawabata, “Deterioration of Cement-Based Materials in Low-Temperature Seawater,” Materials 16(2023), 5278

本件に関するお問い合わせ先

〒100-8521 東京都千代田区内幸町二丁目1番1号 飯野ビルディング12F

UBE三菱セメント株式会社 総務部広報室