AIによるコンクリート用骨材の粒度予測技術を開発
2023年7月20日
UBE三菱セメント株式会社(本社:東京都千代田区、社長:小山誠、以下「当社」)は、コンクリート用材料の物性を簡易に測定する技術の開発を進めており、このたび、AIを活用したコンクリート用骨材の粒度予測技術を開発しました。
本技術は、スマートフォンやタブレットなどの端末で撮影した骨材の画像を解析し、数秒で骨材の粒度を予測します。容易かつ短時間で数値やグラフを出力できることから、骨材の受入れ時や、コンクリート製造の際に骨材の品質変動の有無を確認することが可能となります。
【本技術の特長】
- 短時間での粒度予測
コンクリートの品質に影響を与える骨材の粒度は、ふるい分け試験によって評価されます。試験は、骨材の縮分、乾燥、ふるい分け、粗粒率の計算等の多くの作業があり、時間がかかりますが、本技術では、常に変動する骨材の付着水分量にかかわらず、撮影した骨材の画像からAIによって瞬時に粒度を予測することができます。
- コンクリートの品質安定化
粒度の予測が容易かつ短時間に行えるので、コンクリート製造の際に骨材の品質変動を確認することが可能となります。そのため、予測結果をコンクリートの製造時の配合修正に適用することができ、コンクリートの品質安定化を図ることができます。
- 品質管理の容易さ
出力結果はデータベース上に保存され、出力結果の履歴を閲覧・リスト化することができます。そのため、容易に骨材の品質を管理することができます。本技術を応用することで、ベルトコンベア上の骨材の粒度を連続的に予測することも可能です。
骨材の粒度予測アプリケーション画面のイメージ
当社グループでは、お客様のニーズに応えるために生コンなど建設材料の更なる品質向上と安定化に関わる技術開発に日々取り組んでいます。今後も建設業界における従業員の高齢化や人手不足が課題となっている状況も踏まえ、DXを推進し、このような技術の様々な分野への応用を検討してまいります。